2016年6月12日日曜日

いのちを守れ! 沈みゆく大国アメリカ(堤未果著)を読んで



誰も病気になろうとしてなっているわけじゃないんですよね。
それに、いつだれが病気になるかわからないし。

以前子どもが難病と言われる病気で入院していました。
今から思えば、そういえばその時お金のことで心配したことはありませんでした。
症状や治療法、副作用など心配すること、つらいことが山ほどある中、もしお金が原因で最適な治療ができないとしたら、、、想像するだけで、身を切られるほどの心の痛みを感じます。

日本には国民皆保険があります。自己負担は増えてきていますが、それでも健康保険証を持っていればどこでも病院に行き治療をうけることができます。
また、毎月負担する医療費の上限が決まっていて、それを越える部分は払い戻してくれる高額医療費制度があります。

それは、日本の医療が憲法第25条の生存権にもとづく社会保障の一環だからです。
また医療法第7条では、医療は「営利を目的としてはいけない」と定められています。

アメリカでは、医療はビジネスだそうです。
株式会社が投資家の利益のために"医療"という商品を売る。利益の出ないビジネスはどんどん切り捨てられています。

・「沈みゆく大国アメリカ」 堤未果著(集英社新書)
・「沈みゆく大国アメリカ <逃げ切れ!日本の医療>」 堤未果著(集英社新書)

ダントツの約5300億円というロビー費を政府につぎ込んでいる「製薬会社・医療業界」が大きな影響力を持るアメリカ。
今や年間約150万人が自己破産する貧困大国となっています。
そしてその破産原因のトップは医療費です。
世界最先端の医療技術を誇りながら、年間4万5千人もの多くの人が経済的理由により適切な治療を受けられずに亡くなっているそうです。

大筋合意にまで至っているTPPですが、その最大の目的は「医療」だと言われています。
TPPの中に、国のルールより企業の利益を優先する「ISD条項」というのがあります。それによって日本でもアメリカ同様「薬価の自由化(製薬会社が勝手に薬価を決める)」が進められるとみられています。

また、安倍政権が2014年に成立させた「国家戦略特区法」により、東京・大阪では学校や病院の株式会社経営や、医療の自由化、混合診療解禁などが実現されようとしています。そしてそれを全国に広げることが目指されています。

そうなると、医療のビジネス化が進み、治療費や薬価が高騰し、患者負担は増加していくことになります。
その負担に対応するため、健康保険以外に民間保険を買う必要も生じ、私たちの負担はさらに大きくなります。そうして日本でも医療費破産が現実のものとなってしまいます。

お金がなくていのちをあきらめなければならないなんて、絶対いやです。
そんなの耐えられるはずがありません。
しょうがない、ではすまされません。

社会保障の話になると必ず「財源が」という話になりますが、
オスプレイの3600億円、米軍思いやり予算5年で9000億円、伊勢志摩サミットの600億円、GWの外遊に5億円、防衛費年額5兆円、リニア新幹線に30兆円、、、これらでは一回も「財源が」という話を聞いたことはありません。

僕はTPPに反対します。
医療のビジネス化を進める安倍政権の政策にも反対します。

今度の参議院選挙で自民党に投票するということは、TPPや医療のビジネス化を認めるということになります。また、投票に行かないということも実質的に同じ結果につながるでしょう。

選挙に行こう。


今のアメリカがかつてのアメリカと違うことがよくわかる本です。
ぜひ近所の本屋さんで買って読んでみてください。

※6/19(日)13:30から神戸で堤未果さんの講演会が行われます。

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