2016年6月4日土曜日

背筋も凍る現実 - 「日本会議の研究」(菅野完著)を読んで


「日本会議の研究」菅野完著 (扶桑社新書)

片道40分の通勤のうち電車に乗ってるのはほぼ20分程度。
それでも1週間くらいで読み終わりました。

まるで良質なドキュメンタリー番組を見ているよう。
多くの人への取材や大量の資料の調査を進めながら徐々に明らかになっていく、安倍政権の閣僚8割以上が所属している「日本会議」の正体。

この本が伝えてくれるのは、これ。
「一群の人々によって日本の民主主義が殺される」

安倍首相の私的ブレーンである"日本政策研究センター"、
改憲を目指す"美しい日本の憲法をつくる国民の会"、
70年代末に元号法制化を達成した"元号法制化実現国民会議"、
夫婦別姓やジェンダーフリーに反対する"夫婦別姓に反対し家族の絆を守る国民委員会"、
先の戦争を肯定する教科書を採択させることを進める"新しい歴史教科書をつくる会"、
これらすべてはこの日本会議から派生したもの。

昨年作家の百田尚樹が「本当に沖縄の2つの新聞社は絶対つぶさなあかん」と発言して問題になった"文化芸術懇話会"も日本会議と深い関係にあります。

その日本会議やその周辺を動かしているのがその"一群の人々"。
その数人の"一群の人々"はすべて、以前右翼政治運動を積極的に行っていた宗教団体"生長の家"出身だったのです。

この本の中で一番ぞっとしたのが、安倍首相がなぜ秘密保護法や安保法制で「解釈改憲」を行ったのか、と言う理由です。
それは昭和40年代から生長の家が主張していた「反憲法」に基づいているのです。
つまり「現行憲法を徹底的に否定」し、「昭和憲法を昭和憲法の改憲規定にもとづいて改憲するという手法の否定」にほかならないのです。

そして、ここまで日本会議が影響力を持つようになった原因は私たちにあります。
「投票率の低下」

国政選挙でもそうですが、特に地方選挙の投票率は右肩下がりで低下の一途をたどっています。
そういうなかで政治家は、選挙に行くかどうかわからない多数より、必ず票につながる"声の大きな"団体になびいていきます。
その積み重ねが今の日本会議の影響力をつくっているのです。

選挙に行こう。

そして次の参議院選挙では、絶対に改憲勢力(自民、公明、おおさか維新)に参議院の3分の2をとらせない。
それが、日本の民主主義を守るために絶対必要なことです。


硬い内容ですが、興味深くどんどん読み進められる本です。
Amazonの国際政治カテゴリーのベストセラー1位をとるのも十分うなずけます。
ぜひ読んでみてください。

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